茨城県

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硯石|山水が石を穿つ、宝篋の峰の一里塚

まず土地を読む。ここは筑波の南、宝篋山(標高四六一メートル)へ登る山道のただ中と見てよい座標だ。木の道標に太く彫られた「硯石」の二字、その下に小さく読みを添える。
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稲荷神社|水郷の丘に伏見から迎えた稲穂の霊

まず土地から読む。ここは潮来——常陸利根川と霞ヶ浦・北浦が交わる水郷の高台で、看板も「境内は眺望佳き所に位し」と、この丘が見晴らしの利く場であることを記す。船で人と物が動いた土地に、なぜ稲荷が来たか。
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神明神社|丘の上の石碑と無銘の祠

丘の上に石の鳥居が立ち、その奥へ苔むした石段が続く。周囲は桜と雑木に覆われ、いまは草が膝まで伸びている。ここは筑西市大塚の丘に鎮まる社で、地図は「神明神社」と伝える。
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田中稲荷愛宕神社|稲と火伏せが同じ社に宿る、下館の町の祈り

社名は看板・幟・記念碑がはっきり告げている——『田中稲荷愛宕神社』。狛犬の座に白い狐が二頭据わり、口や耳に紅を差すのは稲荷社の証し。稲荷は穀霊の信仰だ。
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作詞家 矢野亮先生 顕彰之碑|一千曲を紡いだ作詞家、生地に立つ碑

これは神を祀る場ではない。人ひとりの言葉を祀る碑だ。碑頭には山の稜線が刻まれ、その下に「作詞家 矢野亮先生 顕彰之碑」と黒く抜かれている。
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小舘音頭歌碑|唄い踊り継ぐ、里の音頭の碑

これは神でも仏でもなく、一つの唄をまつった碑だ。六角の御影石の柱に「小舘音頭歌碑」と大書され、頂には着物の女性が片手を挙げて踊る青銅像が立つ——盆踊りの一瞬をそのまま止めた姿である。
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日限天満宮|日限天満宮——日を限りて祈る天神

ここは筑西市甲、旧下館の総鎮守・羽黒神社の境内に鎮まる「日限天満宮」だ。訪れた人が言うとおり、まず土地から読もう。
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薬師寺|火災と再建の歴史を刻む薬師と仁王

ここは石岡市菖蒲沢、杉と広葉樹が層をなす谷戸の斜面に石段が刻まれ、その上に堂が置かれている。参道脇に弁天池を抱くこの地形は、水を祀り薬師に病平癒を託す信仰の器としてまことに適う。