寺

茨城県

熊野山弥勒院全宗寺|波切不動、焔を越えて丘に残る

まず土地から読む。ここは筑波山塊の南、宝篋山(小田山)の裾に開けた北条の地だ。古くから山と平地の境を東西に結ぶ道が通り、市の立つ在郷町として賑わった一角である。
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薬師堂|薬師堂と、屋根を継いだ里の名

つくば市山口の森の縁に、瓦屋根の小さな堂がひとつ立つ。訪れた人は「薬師堂」と名を呼び、堂内に掛かる木札もそれを裏づける——「薬師堂屋根 改修寄進者芳名 平成六年十一月」。
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無量院|多気義幹の菩提を阿弥陀が抱く時宗の丘

ここは筑波山塊の裾、つくば市北条の丘に立つ時宗の寺、無量院だ。再建記念碑によれば、当山の濫觴は建久元(一一九〇)年、多気山城主にして常陸大掾の多気太郎平義幹が、報恩のため道場山に一寺を建て、梅松山無量寿院光明寺と号したこ…
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高尾山 薬王院 有喜寺|飯縄権現と四天王が護る、高尾の山門

朱の柱と金網の向こうで、青緑の肌をした者が槌を振りかぶり、隣の格子では赤い顔の者が横を向いて牙を剥く。さらに奥の二体は黄金の甲冑に身を固め、鉾と塔を手に、こちらを見下ろしている。
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高尾山薬王院|百八の石段を踏み、六根を清める天狗の山

杉と照葉樹に閉ざされた谷筋、雨に濡れた落葉を踏んで登る参道の途中に、この一群は置かれている。まず土地から読む。ここは高尾山、多摩の丘陵が関東平野へ落ちていく縁で、標高六百メートル足らずの独立峰でありながら、古来「聖なる山…
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高尾山薬王院(有喜寺)|修験の峰に残る、古い層と新しい信仰

霧が稜線を舐める朝、石段を上りきると、緑釉の甍と唐破風の下に、真っ赤な天狗の面が睨みをきかせている。ここは高尾山薬王院有喜寺——だが名を読む前に、まず山を読もう。 高尾は関東平野が武蔵の丘陵へせり上がる境の山だ。
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大師堂|修験の山、四天王の門

霧が枝々を白くぼかす杉の斜面に、石段と木組みの門が立つ。実測では標高およそ五一七メートル、西がさらに高く、北・東・南へと地が落ちてゆく山腹の途中だ。ここは平地の社ではない。
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修行大師堂|遍路の杖を置いた、高尾の中腹の祈り

高尾の山腹、標高およそ五一七メートルの段丘の途中に、この小さな堂は建つ。西側がさらに高く立ち上がり、北・東へは谷が深く落ちていく——つまりここは山頂へ至る参道の、ひと息つく腰掛けのような場所だ。
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愛染堂|高尾山の愛染明王堂

霧の残る杉木立のなか、朱の小堂が一つ、参道の傍らに立っている。軒の扁額には「愛染明王」、堂前には橙の幕に白く「えんむすび」、社号標がわりの案内板は「愛染堂 Aizendo Hall」と告げる。
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薬王院大師堂|高尾の霊峰に灯る、大師と大日の堂

杉の霧が尾根を這い、朱の柱が濡れて光る。ここは高尾の山ふところ、薬王院の大師堂だ。 説明板は建物そのものの由緒を厳しく淡々と語る。