神社

茨城県

八坂神社|御神木と磐座に寄り添う、筑波の丘の二祠

まず、名から入らない。ここで最初に目に入るのは看板ではなく、幹をよじり天へ伸びる一本の大樹と、その根方を抱くように積まれた苔むした岩、そして人の背丈ほどの石祠が二基、白い紙垂を垂らして並ぶ姿だ。
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月水石神社|石の女神、拒まれてこの丘に留まる

沼田の集落から山腹へ分け入ると、常緑の樹冠が空を閉ざし、苔むした巨岩が地面から突き上げるように連なる。その巌のひとつに寄り添って、小さな社が石垣の上に据えられている。扁額は「月水石神社」。
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雲井宮郷造神社|常陸の杜に残る古い名

石の鳥居に「雲井宮」、その傍らの社号標に「雲井宮郷造神社」——読めるのはこの名だけだ。祭神を記した由緒板はこの一組の写真からは確認できない。 ここは常陸国の西端、いまの筑西・倉持。
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十二所神社|盗まれた龍の彫り、稲田の丘に残る氏神

まず土地から読む。ここは筑西市有田、桜川の流域に広がる田の海の際に、櫻の古木を戴いた低い丘が浮かんでいる。参道の入口は畦道と地続きで、石の鳥居が一基、田の縁にぽつりと立つ。
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臼井八坂神社|疫病を鎮める、筑波山麓の里の祇園

石の鳥居が、緑の底に沈むように立っている。参道は舗装されているのに、両脇からは笹と蔓が押し寄せ、鳥居をくぐる者を一度だけ、森の側へ引き込もうとする。ここは筑波山の西の裾、つくば市臼井の里だ。
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赤浜神社|将門が戦った丘、筑波を望む朱の社

刈り入れ前の稲が黄金に伏す低地のへりに、この社は立っている。国土地理院の実測では、ここはおよそ標高二十四メートルの台地の縁で、東と南東へ向かって土地が四メートルほど落ちていく。
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熊野神社|山裾に静かに置かれた熊野神社

石の鳥居の額束に「熊野神社」と刻まれ、柱には「奉」の一字が残る。まずは名より土地を読もう。ここは桜川市真壁町酒寄——筑波山塊の北縁、加波山・足尾山へと連なる山裾が里に落ちる、その境目だ。
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武頭神社|杉木立に伏す、武の名を負う小祠

まず土地から読む。ここは筑波の裾、つくば市国松の丘陵にひらいた雑木と杉の森だ。落葉が幾層にも積もり、太い杉と常緑の照葉樹が光を遮る。石の祠は斜面の窪みに据えられ、二段の切石を土台に、屋根を持つ小社が一つ。
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蠶影神社(蚕影山神社)|金色姫、海を越えて──日本養蚕はじまりの丘

苔むした石の鳥居をくぐると、参道は樹冠の下へと吸い込まれ、蝉の声さえ湿った緑に沈む。ここは筑波山の南麓、神郡(かんごおり)。地名そのものが、この一帯が古く神領であったことを告げている。
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大生郷天満宮|遺骨を祀る天満宮

飯沼のほとりへ張り出した高台に、この社は立っている。まず地形から読もう。かつてこの一帯には広大な飯沼が広がり、その岸辺の景勝地でもあった小高い丘——水と陸の境、見晴らしのきく高み。